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「沈むフロッグ?それって、ありなの?」
フロッグって、“浮かぶのが当たり前”だと思っていませんか?
僕もそうでした。いや、きっと多くの人がそう感じているはずです。
水面にポフッと浮かせて、チョンチョンと首を振って、
「出るか……?」ってドキドキしながら構える。
それがフロッグの“醍醐味”だと思っていた。
でも、そんな常識をひっくり返すフロッグが現れたんです。
Daiwa「スナッピーフロッグ」。
このルアー、沈みます。
しかも、ただ沈むんじゃなくて、水面下10 cmを、静かに、滑らかに首を振る。
開発したのは、ウッチーこと内山幸也プロ。
“音を出さずに、狭いスポットで、喰わせきる”
そんな彼の理想を具現化したのが、この“沈むフロッグ”でした。
Snappy Frogとは?──“浮かないフロッグ”という新提案
フロッグといえば「浮く」もの。
でも、スナッピーフロッグはあえて“沈む”。
内部に水を取り込む構造で、水面直下をドッグウォークできる革新的な設計です。
この異色フロッグを開発したのは、Daiwaのプロスタッフ内山幸也(ウッチー)。
「カバーの中に入れても、水面ではなく水中で喰わせたい」という発想から生まれました。
🔍2サイズ展開(スペック表)
モデル | 全長 | 重量 | タイプ | 対応タックル |
---|---|---|---|---|
Snappy Frog | 48 mm | 9 g | サブサーフェス/スローシンキング | ベイトPE 4号〜 |
Snappy Frog Jr. | 40 mm | 5.3 g | 微浮き/サスペンド寄り | スピニングPE 0.8〜1号 |
スナッピーフロッグ “3大キーフィーチャー” ── 沈んで、抜けて、首を振る
① 内部に水を抱える構造で “水面下ドッグウォーク”
スナッピーフロッグの最大の革新は、キャスト直後にボディ側面のスリットと下部のホールから水を取り込み、自重+水の比重で“ゆるやかに沈む”点にあります。
完全に沈むわけではなく、水面下5〜10 cmでサスペンド気味に浮遊。ここがポイントです。
反射光の抑制
水面を割らないため、バスの視界に“チラつき”が起こらず、警戒心を与えにくい。ラインスラック+ロッド小刻みアクション
ティップだけで「トン・トン」と弾けば、まるでスモールペンシルのような180°ターンを連発。サブサーフェス波動
水面膜を突き抜けないので音はほぼゼロ。それでもボディの水押しと泡の尾で存在感だけを残し、スレたバスのスイッチを静かに入れます。
このレンジは、トップとミノーの“隙間”——バスが見上げるけれど飛びつかない、あのもどかしい層。
浮くフロッグでは見切られ、沈むルアーでは速すぎる場面で、スナッピーフロッグは“居着きの魚”に最後の一押しをかけてくれるのです。
② シャープノーズ+低重心ボディで “するするカバー抜け”
一見シンプルな尖りノーズですが、ここにもウッチーの現場ロジックが詰まっています。
従来フロッグ | Snappy のノーズ |
---|---|
丸みがありラインが枝に絡みやすい | 跳ね枝を“いなす”カンナ型形状で枝を受け流しやすい |
着水後の水切りが鋭く、狭い隙間へスーッと入る |
さらにボディ内部にはウエイトの偏肉リブが配置され、
水を抱えても腹側が常に下になる“キール効果”を発揮。
ピッチングでブッシュ奥へ送り込み → 着水静止 → その場で2〜3回首振り → ステイ
という“点の釣り”が驚くほど決まりやすい。ボディが転ばないので、フッキング時のフックポイントの露出角が安定し、すっぽ抜けを大幅に軽減。
結果、「ここに落として、ここで止めたい」という一点シェイクが可能になり、カバー撃ちのテンポと成功率が劇的に向上します。
③ ウッチー監修の “低サウンド × 速テンポ首振り”
ウッチーこと内山幸也プロは、岐阜・五三川を代表する“ハイプレッシャー・マイクロカバー”ゲームの使い手。彼の理想は「音で寄せず、動きだけで食わせる」フロッグでした。
速いピッチ
スナッピーフロッグはボディ長が短く、重心が前寄り。軽いラインテンションでも素早く左右へ切り返すため、
トントントン… と“逃げ惑う小ブルーギル”のような連続ターンが簡単。無音に近い着水・アクション
カップフェイスがないのでポップ音ゼロ。ラインをほんのり張れば“水切り音さえ消える”。後ろに出るバスを喰わせる理屈
ウッチーの言葉どおり、スピナーベイト後方でモヤモヤしていたバスを
ドッグウォークの反転タイミングで反射的に口を使わせるイメージ。要は「追尾→迷い→反転バイト」を演出できるわけです。
この**“静→動→静”の緩急は、夏のクリアレイクや都市型河川で抜群。
魚に気付かせつつ、“音の違和感”を一切与えないまま吸い込ませる——まさにサイレントペンシル×フロッグ**のハイブリッドと言えます。
💡総括:3要素が連動する“沈むフロッグの必然性”
水面下サスペンドで動きだけを魅せる
カバーを抜けても姿勢を保ち、ピンで止められる
速い首振りで迷うバスを決断に導く
この三位一体が、スナッピーフロッグの“ただ新しいだけじゃない、釣るための必然”を形づくっています。
トップでもボトムでもない“10 cmゾーン”を、ぜひ一度体感してみてくだ
サイズ別の使い分け
比較項目 | Snappy Frog(48 mm) | Snappy Frog Jr.(40 mm) |
---|---|---|
推奨タックル | 7ʼ〜7ʼ3” MH〜Hクラス(レギュラーファースト) PE 4〜5号(60 lb 前後) | 6ʼ6”〜6ʼ10” Mクラススピニング PE 1号前後 |
カバー対応 | ヘビーカバー、マット撃ち | 軽カバー、浮きゴミ |
アプローチ | ピッチング/テンポ巻き | スキッピング/ピン撃ち |
有効な場面 | 濁りや風がある日/広い水面 | 無風・クリア/プレッシャーが高い日 |
波動 | 強め・深めの首振り | ソフトで短めの首振り |
💡ワンポイントコメント:
48 mm: パンチ力ある水押しで、濁りや風が強いときでもしっかり存在感を出せる。ピッチング中心のテンポゲームでガンガン投げていきたいサイズです。
40 mm Jr.: 小さくて静か、でも首振りはキレキレ。スピニング×スキッピングで狭いスポットにねじ込めるので、「あと1本を獲るための1投」に最適な選択肢です。
推奨タックル
▶︎ Snappy Frog(48 mm)
ロッド: SWAGGER C65MH-FR
“フロッグ専用ロッド”として開発されたモデルで、ティップの入り・戻りが絶妙。
軽い力でロッドがルアーを飛ばしてくれ、スラックコントロールがしやすいのが魅力。リール: ベイト/ハイギア(7.1:1以上)
ラインスラックを素早く巻き取れるハイギアが◎。ライン: PE 4〜5号(60 lb 前後)
マットカバーや浮きゴミをすり抜ける前提で、太め設定が安心です。


▶︎ Snappy Frog Jr.(40 mm)
ロッド: SWAGGER S64L
ライトライン専用設計。柔らかめのティップで軽量フロッグの飛行姿勢を安定させやすい。リール: スピニング 2500〜3000番(ハイギア推奨)
ドッグウォーク後の糸ふけ回収が速いと、ピンポイントで止めやすくなる。ライン: PE 0.8〜1号+フロロリーダー12〜14 lb
オープンなフィールドなら直結でもOK。ブッシュ周りではリーダーで根ズレ回避を。


どちらのモデルも、「スラックコントロールが肝」。
投げたらただ巻くだけでなく、“止めて・揺らして・間を作る”ことで、スナッピーの持ち味が最大限引き出せます。
他ルアー比較 ── 「浮く or 沈む」で選ぶフロッグ戦略
ルアー | 沈み/浮き | 首振り | 音量 | 特色 |
---|---|---|---|---|
STEEZ Snappy | 微シンキング | ◎(高速) | ◎静音 | 水面下ドッグウォーク |
チキータFrog | フローティング | ◎ | ○ | 軽量ピン打ち特化 |
ガヴァチョFrog | フローティング | ◎ | ◎爆音 | ポッパー+ウォークの二刀流 |
💡比較コメント:
スナッピーフロッグ:
浮かない=見切られない。**水面を割らない“サブサーフェス戦略”**を持つ唯一無二の存在。浮きゴミの下やハイプレッシャークリアウォーターでバスの迷いを断ち切る一手。チキータFrog:
小型・軽量・細かい首振りが得意なピン撃ち特化型。飛距離や風への強さにはやや難ありだが、野池や小規模水路で静かに差すなら最有力。ガヴァチョFrog:
ポップ音とスライドアクションを融合した**“攻めのフロッグ”**。カバー手前のオープンエリアや風波でのアピール力は随一。ただし音でスレる場面では逆効果も。
まとめ
スナッピーフロッグは、“沈ませて誘う”という新たなアプローチでトップの常識を更新するフロッグです。
「浮かせて誘って、出なければルアーチェンジ」——そんな従来の流れに風穴を開ける一本。
沈ませて、気づかせて、喰わせる。
このルアーは、トップでもボトムでもない、“そのあいだ”にいる魚にこそ効く。
なぜスナッピーが効くのか?
水面直下5〜10 cmのレンジに留まれる
音を立てず、ドッグウォークで翻弄する
カバーの奥に落としてもフックアップが安定
スピニング・ベイト問わず使い分けが効く
つまり、これはただの“変わり種”じゃない。
「水面を割れない魚に口を使わせる」ための設計された道具です。
48 mmと40 mmの2サイズ展開は、
ヘビーカバーの向こうを撃つ“主砲”として。
スピニングで丁寧に誘う“食わせの小技”として。
どちらも、ただの「沈むフロッグ」にとどまらず、
ウッチーの現場経験と釣果から生まれた、理詰めの完成形。
☔️雨後で水面がざわつく日、あるいは曇天で魚が浮き切らないとき。
🧰そんな“中途半端”な状況こそ、スナッピーフロッグの独壇場です。
🎯水面下10 cm——そこが、バスにとって最も“迷いが少ないレンジ”。
一度そのスイートスポットを体験したら、きっとタックルボックスから外せなくなるはずです。
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